偽物の宝石でも鑑定書は簡単に作れる?

宝石が本物かどうかを見分けるのは、素人ではまず無理。ニセモノのほうが人工的につくるだけあって、本物よりも美しかったりする。それに、本物のほうがキズもつきやすいので、キズがあるからニセモノともいえない。そこで頼りになるのは、鑑定書ということになる。ところが、この鑑定書もなかなかのクセモノ。本物には鑑定書がついている、ということは逆に考えれば、鑑定書がついていれば本物、ということになる。

そこに、悪い業者がつけこむ余地がある。鑑定書の偽造は論外としても、鑑定書は本物だが、宝石はニセモノ、という巧妙な手口もあるのだ。宝石の鑑定所は全国にいくつもある。ひとつの鑑定所に本物のダイヤモンドを持って行き、鑑定書をもらう。その同じ石を別の鑑定所に持って行き、また鑑定書をもらう。こうやって、ひとつの石で何枚もの鑑定書を手に入れることができるのだ。たとえば10枚の鑑定書が手に入ったら、よく似たニセモノを10個つくれば、それで鑑定書付きのニセモノが10個できるというしだい。

これとは別に、本物の宝石のなかにニセモノを混ぜるという手口もある。ひとつの指輪に、横にズラッと5つも6つもダイヤが並んだ「一文字」と呼ばれるものなど、よく目立つ石だけは本物だけど、そのまわりのものはすべてニセモノなんて場合もある。まさに、玉石混淆(ぎょくせきこんこう)というやつだ。鑑定するほうも、すべての石を調べるわけではないらしく、ひとつかふたつが本物なら、それで鑑定書をつけてしまうこともあるらしい。要するに、信用のできる店で買うしかないのである。

— posted by 本間 at 12:35 am