人生の危機というものは、こんな所からやってくる
世の中には「お金がない」という悩みを抱える人が、たくさんいらっしゃいます。しかし、それ以上に深刻なのが借金を抱えてしまうということです。誰でも生まれてきたときには借金なんてしていなかったはずですから「人生のどこかでお金の使い方を間違えた」というのが借金を抱える原因だと考えられます。借金というものは非常に無邪気なところから始まります。
つまり「海外旅行へ行きたいなぁ」「この洋服は素敵だなぁ」「この時計はカッコイイなぁ」というところからスタートして「これが欲しいなぁ」と思った瞬間に「今は手持ちのお金がないけどボーナスで払えばいい」としてしまうところから、すべての借金ははじまるものなのです。
要するに、まだ収入を稼いでいないにもかかわらず「これ買った!」しという具合に先に使ってしまうというやり方です。これが旅行や洋服や時計の間は無邪気な背伸びをしているに過ぎませんが、それが自動車やマンションへと発展すると無邪気な背伸びが、悲惨な現実へと変わっていくのです。
「カッコいいなあ」と思ってスポーツカーを買ったBさんにしても「駅に近くて便利だわ」と大き目のマンションを買ったD夫妻にしても、ほんの少し無邪気な背伸びをしたことから借金生活がはじまりました。
数年が過ぎた時点で「どうして、こんなに借金を貯め込んじゃったんだ?」と後悔するような悲惨な現実が待ち受けていたわけです。自動車やマンションなどの「大きな買い物」をするときには慎重に扱わないと人生の危機が待ち受けるということです。
「お金の問題」の中でも、特にお金が掛かるのは「子ども」「住宅」「老後」であり、これらは「人生の3大支出」と呼ばれています。大学を卒業した男性の場合、23歳から60歳までの38年間の「生涯賃金」は、2億7,000万円となっています。
それでは「子ども」「住宅」「老後」には、いくらかかるのでしょうか?「子ども」を大学まで進学させると「学費」と「養育費」を合計すれば、1人あたり4,000万円かかる可能性があるため、2人いれば8,000万円近くかかると覚悟しておいたほうが良さそうです。
「住宅」は、たとえば800万円の頭金と、3,000万円の住宅ローンで、平均価格とされる3,800万円のマンションを購入したとすると、費用の合計は6,000万円近くに上ります。「老後」にゆとりある生活を送るためには、毎月38万3000円必要とされ、仮に90歳まで生きられるとすれば、費用の合計は1億4,000万円近くにもなるのです。
つまり「生涯賃金」は2億7,000万円なのに「子ども」「住宅」「老後」だけで、2億8,000万円もかかる計算になってきます。もちろん、60歳で定年退職すると、平均的には1,574万円の「退職金」と月々23万3,000円の「年金」はついてくるとはいうものの「子ども」「住宅」「老後」で下手を打つとお金の面では、致命傷になりかねません。
労災事故は自己負担ゼロ
先日「知らなきや損!あなたと家族を守る年金・労災・健康保険」というタイトルのセミナーを聞いてきました。社会保障って地味なイメージですが、中でも地味なのが「労災保険」です。講師はFPで社会保険労務士でもある望月厚子さんで「労災のことはよく分からないっていう人が多いのですが、本当に知らなきや損ですよ」と言っていました。
労災とは会社員が仕事時間中や通勤途中に遭った事故などを補償する制度のことです。労災事故と認められると、病院での治療費は健康保険ではなく労災保険から払われます。健康保険なら自己負担は3割ですが、労災保険は自己負担がありません。通勤途中の事故は初回のみ200円を負担します。
例えば、仕事中に骨折して医療費がトータルで10万円掛かったとすると、健康保険なら3割の3万円の自己負担が掛かりますが、労災ならゼロです。自己負担があるかどうかは大きいですね。それに怪我をして松葉杖など補助具が必要になった時にもその費用が補償されます。
そういえば、私も労災のお世話になったことがありました。OL時代に取引先と会食した際、お座敷で足がしびれて立ち上がったときによろけて捻挫をしてしまったのです。病院へ行ったらドクターに「仕事中の怪我だから労災扱いね。これを書いて会社に提出して」と書類を渡されました。
治療費の全額と足首に巻くサポーターの代金約7,000円、合わせて2万円近く支払いましたが、労災手続きが済んだら全額返金された覚えがあります。20代で一人暮らしをしていた頃の2万円の返金は有難いものでした。
前述の望月さんは仕事中に怪我をしたら職場の人に「怪我しちゃった!」と伝えることが大事と言っていました。稀に労災事故を隠す悪い会社があり「本当に仕事中の事故?証拠は?」などと尋ねられることがあるそうです。周囲の人に伝えておくと証人になってもらえますね。なるほど、イザというときの備えです。
「通勤途中の怪我」とは?
通勤途中の怪我が労災の適用になるかどうかは、基準があるので知っておきましよう。通勤災害の認定基準は「合理的な経路及び方法で往復すること」とあります。普通に通勤した場合は問題ないのですが、寄り道をした場合が微妙なのです。
寄り道をしても日常生活に必要なことであればOKです。例えば、夕飯のおかずや日用品を買うためにお店に立ち寄る、美容院へ寄る、病院で治療を受けるといったことは日常生活の範囲内です。立ち寄った後に通常の経路に戻ると再び「通勤」となります。
会社帰りに参加した合コンで酔って怪我した場合は「日常生活に必要なこと」と認められないため、労災と認められる可能性は低いようです。プライベートで飲んだ時こそ怪我に気をつけなくてはいけません。
セミナーで聞いた事例で面白かったのは「彼の家から出勤途中に事故に遭った場合は労災かどうか?」という話です。たまたま泊まったのならNGで、一緒に暮らしている状態なら認められる可能性があるそうです。認定するのは会社ではなく労働基準監督署です。
ポイントは住んでいる生活の実態があるかどうか。着替えや歯ブラシがなかったりすると「たまのお泊まり」とみなされて事故に遭っても労災から給付はありません。階段で捻挫くらいなら治療費の自己負担はいくらでもありませんが、大規模な列車事故などに巻き込まれて大怪我をすると大変です。実際に一緒に暮らしているならスーツ、靴を置いておくのは必須かもしれません。
銀行口座は誰もが日常で利用しているのに意外とサービスを活用していない人が多いようです。使いこなし法を見てみましよう。日経WOMAN編集部の連載担当、S子さんもそのひとりです。メイン口座は三井住友銀行で「給与振り込み」「公共料金やクレジットカードの決済」「家賃の振り込み」「現金を下ろす」というオーソドックスな使い方です。
帰りが遅い編集者という職業柄、現金を下ろすのは時間外が多く、しかもコンビニのATMがほとんどです。「時間外手数料が多いって、に叱られそうで」と言っています。そんなことで叱ったりしません。手数料を無料にするテクニックを伝授しました。
三井住友銀行の場合、いくつかある条件のひとつを満たせば、ATM時間外手数料とコンビニATM利用手数料が無料になります。働く女性なら「Web通帳」にするのが一番手っ取り早いです。インターネットバンキングに申し込み、紙の通帳を発行せずにWeb上で管理するコースを選べばいいのです。
これでS子さんは残業帰りにコンビニATMでお金を下ろしても無料となり、節約できたATM手数料は何と年間8000円以上になります。しかも「Web通帳」にしたおかげで毎月の収支を簡単にチェックできるようになりました。
他の銀行も同様のサービスを行っているので、利用している銀行のサイトを開き、「ATM」のページをチェックしてみてください。本来の手数料体系と、無料もしくは割引になる条件が出ています。条件は各銀行で異なりますが、インターネットバンキングや会員制サービスの利用が一般的です。
振込手数料もバカにならない
私が仕事で使っている口座はみずほ銀行です。「気が付いていないサービスがあるのでは?」と調べてみたところ、無料になるものがありました。会員サービスの「みずほマイレージクラブ」に入会して各種預金の月末合計残高が50万円以上なら、みずほ銀行と主要コンビニATMの時間外手数料が無料です。
残高50万円以上ならATMでの他行宛ての振込手数料が月間3回まで無料になる特典ができたのは知りませんでした。他行宛ての振込は、3万円以上だと420円もするので、月間3回も無料になるのはとても嬉しいことです。私は定期預金に50万円あるので、条件はクリアしています。早速みずほマイレージクラブに申し込みました。
三菱東京UFJ銀行はセブン銀行・ローソン・E-netといったコンビニATMでの平日日中のATM利用手数料を無料にしています。20代、30代は銀行のATMよりもコンビニATMを利用する方が多いのでいいですね。
また、三菱東京UFJ銀行のATMでキャッシュカードを使って振り込みをした場合、同じ銀行なら他支店でも振込手数料はゼロです。インターネットバンキングでも同様に無料となります。
そもそも「三菱銀行、東京銀行、三和銀行、東海銀行」が合併してできた銀行なので、支店数も多いし「おとりよせ」でお買い物をした時など、振込先と指定されている頻度も高いのです。ですから「同行、他支店への振込手数料無料」はとても便利です。
その他、りそな銀行はインターネットバンキングやモバイルバンキングなどで振り込むと、他行宛てが1回100円と安いです。りそなは同行ATM利用手数料が曜日や祝祭日、時間帯にかかわらず、いつでも‘無料という太っ腹なサービスもしています。
銀行の各種手数料は、この数年やっとひき下げられるようになってきました。自分の使っている銀行で利用していない新たなサービスや特典がないか、一度チェックしてみましよう。ホームページで確認できます。
産休・育休の税金負担を軽くするテクニック
「寿退社」とは今となっては遠い昔の言葉だ。社員としてフルタイムで働き、着実にキャリアを重ねた女性たちは結婚をして出産しても仕事を続けるケースが多くなっている。厚生労働省の調査でも、1990年代に入って「共働き世帯」はいわゆる「片働き世帯」を上回るようになった。
そんな状況においては、妻たちの年収が夫の扶養家族に入ることで受けられる配偶者控除の上限103万円など軽く超えてしまうケースも多い。その結果、配偶者控除は受けられず、世帯全体で負担する税金も高くなるのは、ある意味仕方がないことだろう。
その一方で世界でも少子化か進んでいる国のひとつである日本は仕事と子育ての両立を支援する「次世代育成支援対策推進法」通称「次世代法」も施行され、会社では女性の産休だけでなく、育児休暇(育休)取得も推奨するようになってきている。
そこで、妻がフルタイムで働いている場合でも産休や育休を取得して年収が減った場合は扶養家族として申請することができる可能性があるのをご存じだろうか?産休・育休中の妻の年収を計算して、合計所得額が103万円未満なら「配偶者控除」103万円以上でも141万円未満なら「配偶者特別控除」の対象になるのだ。
ただでさえ何かとお金のかかる出産や育児なのだから、収入が減った分はキチンと申請して税金の負担を少しでも軽くしたいものである。
「出産手当金」で産休の間も収入を確保する
「異動先の部署は女性の上司だった」という話もよく聞くように、日本でもバリバリ働く女性は増えてきた。厚生労働省が毎年発表している「働く女性の実情」というデータでも雇用者総数に占める女性の割合は年々伸びており、平成に入ってからは、ついに40%を超えるようになった。
とはいえ、日本では少子化が深刻な問題となってきているのも事実だ。そこで、働く女性の出産や育児を支える様々な給付金制度が用意されている。妻が社員として会社の健康保険に加入して仕事をしている場合は、産休を取って出産すると「出産手当金」が支給される。
産休の間は給与の出ない企業がほとんどなので、その間の収入をカバーするために、出産前の標準報酬日額の3分の2に相当する金額が支給されるのだ。
また、支給期間もそれなりに長い期間が考慮されていて、出産前42日、さらに出産後は56日と最大で合計98日と定められている。例えば出産前の1日の標準報酬が8,000円だった妻が出産手当金を申請すると支給される金額は最大で約52万円になる。
出産が決まって無理をして仕事を続ける必要はないが、このような制度があることを知っていれば、逆に仕事を辞める必要もない。この際、貰えるものはしっかりと貰いたいものだ。
ちなみに、以前は退職後6ヵ月以内に出産すれば貰うことのできた出産手当金だが、2007年の健康保険法改正に伴い退職後の出産では支給されなくなっているので注意したい。
家族構成もライフスタイルも価値観も多様化している今、生命保険に関しても自分たちで考えていく時代だと思います。例えば、同じ40代でも共働きでお子さんのいないご夫婦や独身で経済的に養っている人がいない場合は、死亡保障に関しては必要性が薄いといえます。
一方、奥さんが専業主婦だったり、小さいお子さんを抱えていたりする人は、死亡保障はしっかり考える必要があります。まずは、自分たちに必要な保障は何かを考えることが第一でしょう。
とにかく保障が厚ければ安心と思うかもしれませんが、保障を厚くすれば、当然保険料は高くなってしまいます。一方、保障は必要な額だけにして、貯蓄や住宅ローンの支払いにまわすこともできます。要は、お任せにしないで自分たちの家計のベストバランスを考えていくということかもしれません。
遺族年金についても知っておく
では、必要な死亡保障額はどう考えていったらいいのでしょうか。「必要な支出額」「収入額」「預貯金などで用意していた資金」が必要な死亡保障額となります。一家の収入を支える人が亡くなった時に、その後必要となるお金を考えてみましょう。ざっくりと考えて、お子さんがいる場合は、1人前になるまでの基本生活費と教育費、奥さんの平均余命までの基本生活費が最低限必要でしょう。
団体信用生命保険に加入していた場合、住宅ローンの支払いは無くなります。一方、収入においては遺族年金が支給されることになります。死亡退職金や弔慰金、奥さんが働くなら、それも収入になります。死亡保障を考える際には遺族年金についても知っておきましょう。
遺族基礎年金は遺族になった妻に高校卒業(18歳到達年度の3月末日)までの子どもがいる場合、もしくは妻がいない場合でも、その年齢の子どもがいる場合に支給されます。支給額は妻に子ども1人の場合、基本額79万2,100円+子ども1人22万7,900円=102万円となります。
会社員の妻は遺族厚生年金
会社員の妻の場合、遺族厚生年金が受けられます。遺族厚生年金は、子どもがいなくても受給できますが、30歳未満の子のいない妻は5年間の有期給付となります。遺族厚生年金は死亡した人の給与の平均と厚生年金に加入していた期間によって違ってきます。遺族厚生年金額は老齢厚生年金額(報酬比例部分)の4分の3になります。
夫が死亡した時、妻が40歳以上65歳未満で生計を同じくしている子のいない妻、または遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が子が18歳到達年度の末日に達したため、遺族基礎年金を受給できなくなった時、中高齢寡婦加算として40歳から65歳になるまで59万4,200円か支給されます。その後、妻が65歳になった時には老齢基礎年金が満額の場合で79万1,200円支給されます。※年金額はすべて平成21年度評価額
自分で主体的に生命保険を選んで加入した人は案外少ないのではないでしょうか?何となく勧められて加入し、そのまま保険料を払い続けていませんか。平成21年度の生命保険に関する全国実態調査(生命保険文化センター)を見ても生命保険に加入した理由は「商品要因」の51.8%に並び、「営業職員要因」が47.9%(複数回答)となっています。
つまり営業職員や代理店の人が知り合いだったとか、以前から加入していた保険の営業職員や代理店の人に勧められてとか、親身になって説明してくれたからという理由で保険に加入していることも多いようです。
保険は言わば、リスク管理の手段の1つです。一家の収入を支えている人が亡くなった時、残された家族の生活をどうするかという死亡保障、病気やケガで予期せぬお金が必要になったりした時にどうするかなどという時の医療保障がその主なものですね。
とりあえず保険に入っておけば安心?
保険を検討する時には、そういういざという時、自分の家ではどれくらいの保障が必要なのかというところを抜きには考えられないわけです。逆にそこが分かっていれば「とりあえず保険に入っておけば安心」というような無駄な保険料を削減できるわけです。
現在加入している保険を確認し、一覧表にしてみるとよく分かると思います。保障内容や保険金額を一目で見ることができれば、どこを削減していけばいいか検討しやすい。もちろん保障が足りない部分は新たに加入する必要があるでしょう。
保険に関しては色々な考え方がありますが、保険と貯蓄は分けてシンプルに考えた方が、先々見直しが必要な局面においても判断しやすいし、管理しやすいと思います。自分に必要な保障に関して一番合理的でコストパフォーマンスよく提供してくれる保険を選んでいくのがいいでしょう。
保険料の削減効果は続く
一家の主人が亡くなった時に、どれだけの保障があればいいのかは、その家族の収入やライフスタイルなどによっても違ってきますし、また、考え方によっても違ってくるでしょう。ちなみに前述の生命保険に関する全国実態調査によると世帯主の普通死亡保険金額の平均は1,768万円、世帯主の疾病入院給付金日額は1万400円となっています。
加入している保険を見直して保険料を削減できる効果はバカになりません。もし、保険料を月々1万円削減できるなら、1年間で12万円削減できるということです。節約して安いものを買ったとしても削減効果はその時の一回限りです。それに対し、保険料の削減は家計の固定費を少なくするということ。一度削減すれば、その後もずっと効果が続くということです。保険も見直して無駄なくスッキリいたしましょう。
戦後間もない頃はスズメの丸焼きと称して鶏のヒヨコの丸焼きを出す店が多かったという。どちらも鳥には違いないから言われなければ分からなかったのだろう。
では今日、焼き鳥として売られているものの中に実は豚肉が混じっているのはどうか。厳密にいえば不当表示であるから消費者団体が抗議すれば公正取引委員会あたりが調査に乗り出す問題かもしれない(?)。しかし、これはいわば公然の秘密で客も承知の場合が多いのであまり問題にならないかもしれない。
焼き鳥のなかのハツ(心臓)やタン(舌)などは多くが豚肉と思っていい。鶏のモノがあんなに大きいわけかない。つまりは「焼きトン」なのだ。中には焼きトンと焼き鳥とをちゃんと区別して出している店もあるが体外は全て焼き鳥として客に出しているようだ。
そば屋の鴨南蛮は鴨肉でもないのにそのように称するのはおかしいと問題になり今では本当の鴨を使っている場合を除いては鳥南蛮とメニューが書き替えられたりしているが、こっちはまだ同じ鳥どうしだ。焼き鳥と焼きトンが混じっているほうが問題は大きいと思うのだが。それとももはや「焼き鳥」というのは肉の串焼き全体の料理名となり、材料は鳥でも豚でもいいのだろうか。
京都には紅葉を楽しめるスポットがいくつかあります。
永観堂
永観堂は禅林寺とも呼ばれる京都市左京区にあるお寺です。和歌として詠まれたことがあるほどの紅葉スポットで、境内にはおよそ3,000本のカエデがあります。
見渡すかぎりの紅葉が楽しめることで非常に人気が高く、毎年紅葉のシーズンになると多くの観光客がつめかけます。また、11月限定で夜間も拝観が可能になっており夜間の間はライトアップが施されます。
昼間とはまた一味違った紅葉を楽しめるのも魅力で数ある紅葉スポットの中でも特におすすめしたい場所です。昼間の拝観は9時から16時、夜間の拝観は17時30分から20時30分で、拝観料は昼間が1,000円、夜間が600円です。ちょうど紅葉が綺麗に咲く時期ですので昼と夜、両方の美しさを堪能するのがいいでしょう。
清水寺
観光スポットの定番である清水寺でも綺麗な紅葉を見られます。お寺の周辺にはたくさんの木があり、秋になると真っ赤に色付きます。
清水寺ということで舞台の上から見る紅葉が人気で、いつもとは少し違った景色が楽しめます。京都旅行に行く時は清水寺を観光することも多いと思いますがお寺自体はもちろん、紅葉も見られるのはちょっとお得な気分です。非常に風情のある景色が広がっていますので古き良き日本の雰囲気が感じられます。
嵐山
嵐山は京都の中でも有数のスポットで、どこに行っても美しい紅葉を見ることができます。特に目的地を決めずに嵐山をふらっと散策、これだけでも気持ちの良いものですが各所で紅葉が華を添えてくれます。お寺や神社も多いですから境内で見られる紅葉を楽しむのもいいでしょう。
紅葉シーズンは夜間のライトアップが行われる場所もあるので神秘的な光景が広がります。たとえば渡月橋は12月にライトアップを行っており、光と紅葉の調和が人気です。もともと観光スポットとして有名な嵐山ですが秋から冬にかけては特に京都らしい景色を見せてくれます。
鹿児島県の屋久島にある屋久杉の原生林は、縄文杉とも呼はれている。縄文時代の杉がそのまま生きているといわれているからだ。日本史のおさらいをすれば、弥生時代は紀元前三世紀頃に当たるから、縄文時代というのは、少なくとも5000年前である。そんな昔の杉が、果たして現存しているものかどうか。樹の年齢は、年輪を数えればわかるというが、屋久杉の場合はたとえ切っても数えられない。それに、何千年もの単位となると、年輪を数えただけでは正確とはいえないそうで、さまざまな測定方法がとられることになる。
九州大学のある教授は、保存されていた屋久杉の年輪をベースに、直径から樹齢を推定し、さらに気象史からもアプローチして、杉が発芽した年代を類推。こうして、7200年前、という結論を出した。ところが、これには世界中の学者から反論が殺到した。そんな長寿の樹は世界のどこにもない、だからありえない、というのである。そこで今度は、学習院大学の教授か農林水産省の依頼を受け、放射線炭素法という方法で樹齢を計算した。すると、最低でも2200年は経ているが、具体的な樹齢は決定できない、という結論が出た。もしかしたら3000年、5000年前かもしれないが、はっきりしないということだ。仮に最短の2200年だとすると、すでに弥生時代。縄文杉ではなく「弥生杉」になってしまう?
日本に来た外国人の買い物につきあうと。家族や友人だちへの日本みやげとして、ヘンなものを買おうとするのにびっくりすることがある。日本人ならとても買わないようなものを「これは日本的だ」と喜んで買っていくのである。帰国すれば、多分、もらったほうも喜ぶのだろう。これと同じ状況は、日本各地の観光地を訪れる日本人にもあてはまる。地元の人はとても買わないようなものを、喜んで買っていくのが観光客なのだ。
日本各地には、その土地でとれる野菜を、その地方独自の方法で漬けた漬物がある。それが、おみやげ店で名産品として売られているわけだが、その多くは、本当の地元のものとはかなり違うらしい。京都のしば潰は、独特の赤いシソで色を出す。しかし、大原の里でつくったものでないと、その色は出ない。また、本物は渋味のある強い酸味がするが、これは食べなれない人にとっては、「マズイ」と感じるもの。だから、おみやげ用のものは、誰の口にも合うように味つけしてあり、色も着色しているとか。
広島菜漬にいたっては、おみやげ用は色も変わる。本来はかなり長く漬けておくため、べっこう色をして、独特の香りがしてすっぱいもの。もちろん地元の人たちは、日常的にそういうものを食べている。しかし、においが強いせいか観光客の評判はよくないので、浅漬にした緑色のきれいなものがおみやげ店では売られている。これなど、名前は同じでも、まったく違うものである。観光地の業者たちにしてみれば、全国から来る人たちにたくさん売ろうと工夫した結果なのだが、何やらおかしなことになっている。
作家になるのが夢という人はけっこういるらしいが、いざ作家になれたとしたら、その次の夢は、「全集」。これには、ふたつの意味がある。ひとつは「日本文学全集」に自分の作品が収録されること、もうひとつは自分の個人全集を出すこと。どちらも、名誉なことには違いない。読者にとっても、好きな作家の全集が出れば、それを揃えたくなるが、さて、「全集」とはいうものの、必ずしもすべての作品が収録されているわけではない。
だいたい、「日本文学全集」とか「世界文学全集」というが、日本文学全部が収まっているわけがない。世界にいたっては、もっと不可能である。これらは、「日本文学代表作集」とでもいうのが、正しい。不当表示だと消費者団体が怒らないのは、読者のほうも、本当に全部の日本文学が入っているわけではないことを、知っているからだ。では、個人全集はどうか。こちらは、出版社にその気さえあれば、すべての作品を収録することは可能である。
だが、残念ながら、すべての作品を納めた「全集」というのは、じつは非常に少ない。その理由は、まず作家が生きている間は、自分の気に入らないものは入れたがらない。また出版社としても、よほどの大作家でもないかぎり、何十巻もの全集を出しても売れないから、その代表作だけを集めて完成としたがる傾向がある。さらに、作家が亡くなってしまうと、原稿も、あるいは単行本や掲載された雑誌も残っていないなどの理由で、収録したくてもできない作品も出てくる。こうしたさまざまな理由で、「全集」とは名ばかりの「選集」ばかりが出回ることになるのだ。それなら、最初から「選集」なり「代表作集」とすればいいのに、やはり営業戦略を考えると「全集」のほうが売れるのだとか。
もっとも、小説や評論などだけでなく、日記や手紙など、その作家が「書いた」すべてのものを集めた「全集」も、ごくたまには出る。最近では、筑摩書房が出しか「二葉亭四迷全集」が真の意味での全集といえるもののひとつ。だが、そんな全集を買うのは、大きな図書館か研究者くらいで、出版社としては、ほとんどボランティアの文化事業のようなものなのだ。一般の読者には「全集という名の選集」で十分なのかもしれない。ちなみに、世界的には、旧ソ連や旧来ドイツが出していた「マルクス・エンゲルス全集」「レーニン全集」が、真の意味での全集の代表だが、これはまさに国家的事業としての出版だったからできたこと。今ではとても不可能だろう。
果汁ゼロパーセントのオレンジジュースなんていうものが、炭酸飲料水によくある。何とかオレンジとか、何とかグレープといいながら、その味も香りも色も、すべて人工的につくったもの。しかし、これは飲むほうもそうと知ってて飲むのだから、消費者を騙しているわけでもない。では、イチゴジャムだと思って買ったものが、じつはイチゴではなく、リンゴを原料にしているとしたら、どうか。そんな面倒なことをしないで、最初からリンゴジャムとして売ればよさそうなものだが、ジャムのなかでは、何といってもイチゴジャムがよく売れるので、リンゴがイチゴに化けることがあるらしい。
ジャムになるリンゴは、台風などでせっかく実ったものが落ちてしまい、傷ついてしまったもの。味には変わりはないのだが、外見が悪いのでとてもそのままでは売れず、ジュースやジャムの原料として安く買い叩かれていくというわけだ。そのなかで、ジュースになるものはちゃんとリンゴジュースになれるのだが、ジャムへの道を歩むリンゴは、なぜかイチゴに変身させられてしまう。
ジャム用のリンゴは、イモやデンプンが加えられ、ドロッとしたジャムになっていく。さらに、イチゴの色や味を出すために、さまざまな食品添加物が加えられ、できあがり。イチゴを使えば、砂糖を加えるだけでジャムになるはずなのに、リンゴをイチゴに変身させるには、かなり手間がかかる。しかし、そうしたほうが安くつくというのだから、よくわからない世の中である。イチゴジャムにされてしまう、リンゴの気持ちは、誰にもわからない。
宝石が本物かどうかを見分けるのは、素人ではまず無理。ニセモノのほうが人工的につくるだけあって、本物よりも美しかったりする。それに、本物のほうがキズもつきやすいので、キズがあるからニセモノともいえない。そこで頼りになるのは、鑑定書ということになる。ところが、この鑑定書もなかなかのクセモノ。本物には鑑定書がついている、ということは逆に考えれば、鑑定書がついていれば本物、ということになる。
そこに、悪い業者がつけこむ余地がある。鑑定書の偽造は論外としても、鑑定書は本物だが、宝石はニセモノ、という巧妙な手口もあるのだ。宝石の鑑定所は全国にいくつもある。ひとつの鑑定所に本物のダイヤモンドを持って行き、鑑定書をもらう。その同じ石を別の鑑定所に持って行き、また鑑定書をもらう。こうやって、ひとつの石で何枚もの鑑定書を手に入れることができるのだ。たとえば10枚の鑑定書が手に入ったら、よく似たニセモノを10個つくれば、それで鑑定書付きのニセモノが10個できるというしだい。
これとは別に、本物の宝石のなかにニセモノを混ぜるという手口もある。ひとつの指輪に、横にズラッと5つも6つもダイヤが並んだ「一文字」と呼ばれるものなど、よく目立つ石だけは本物だけど、そのまわりのものはすべてニセモノなんて場合もある。まさに、玉石混淆(ぎょくせきこんこう)というやつだ。鑑定するほうも、すべての石を調べるわけではないらしく、ひとつかふたつが本物なら、それで鑑定書をつけてしまうこともあるらしい。要するに、信用のできる店で買うしかないのである。
阪神大震災で壊滅的打撃を受けた神戸だが、さて、その一連のニュースのなかで、神戸牛がどうなったか、というのはなかったようである。日本を代表する牛肉である神戸牛の牧場もまた、壊滅的な状態なのだろうか。牛肉の輸入も自由化されたところに地震とあっては、さぞ大変だろうと心配してしまうが、じつは神戸牛は神戸産ではないのである。
松阪牛は三重県の松阪産だし、近江牛は今の滋賀県にあたる近江地方産であることは、間違いない。だか、神戸牛は神戸産ではないのだ。神戸というところは、今回の地震報道で詳しくなった方も多いだろうが、海があって、すぐに山となっているところ。とても、牛を飼うような広大な牧場などつくれそうもない土地柄なのだ。
では、なぜそんな土地の名前が牛についているのか。これは要するに、神戸の港に集まってきた牛、という意味なのだ。主に淡路島や但馬地方の牛肉が神戸の市場に届き、そこから全国に運ばれていったので、神戸牛と呼ばれるようになったわけ。だから、論理的には、「神戸牛の松阪牛」なんてのもありえるわけである。